名古屋市上下水道局

・日本各地の緩速ろ過施設の紹介

日本各地の緩速ろ過施設の紹介


 浄水処理技術が簡便で維持管理費用が安く、さらに良質な浄水水質が得られることから、日本の各地で緩速ろ過の浄水場が活躍しています。その数や規模は減少してはいますが、緩速ろ過を持つ事業体は、上水道で298、簡易水道で2,000あまりにのぼっています(平成23年度水道統計、日本水道協会)。しかし、浄水量は日本全体の4%に過ぎず、大規模事業体には緩速ろ過が少ない状況です。

 ここでは、日本では珍しい規模の大きい緩速ろ過池、築造から100年以上が経過する今もなお当時の施設を使用している緩速ろ過池(全国浄水場ガイド2008、水道産業新聞社)、最近築造された新しい緩速ろ過池を写真とともに紹介します。

 また、普通沈でん池以外の前処理施設を持つ緩速濾過池として、草津市北山田浄水場(凝集沈でん→一時ろ過→緩速ろ過)、広島県宮浦浄水場(凝集沈でん→緩速ろ過)、下関市菊川浄水場(粗ろ過→緩速ろ過)、宮古島市袖山浄水場(硬度低減化施設→緩速ろ過)等があります。

緩速ろ過施設を持つ水道事業体一覧

1 日本の規模の大きい緩速ろ過池

・東京都水道局境浄水場緩速ろ過池

所在地 東京都武蔵野市関前一丁目8番37号
通水:1924年(大正13年)
施設能力:315,000立方メートル/日
水源:多摩川表流水
東京都水道局境浄水場緩速ろ過池

・名古屋市上下水道局鍋屋上野浄水場緩速ろ過池

所在地 愛知県名古屋市千種区宮の腰町1番33号
通水:1914年(大正3年)9月
施設能力:140,000立法メートル/日
水源:木曽川表流水

鍋屋上野浄水場緩速ろ過池

・上田市上下水道局染屋浄水場緩速ろ過池

長野県上田市古里2250番地
通水:1923年(大正12年)
施設能力:57,000立法メートル/日
水源:神川表流水(67%)、千曲川表流水(33%)
上田市上下水道局染屋浄水場緩速ろ過池(東信ジャーナル社提供 長野県上田市)

(東信ジャーナル社提供 長野県上田市)

2 日本の歴史の古い緩速ろ過池


・岡山市水道局三野浄水場緩速ろ過池

岡山市北区三野1-2-1
通水:1905年(明治38年)
施設能力:20,450立方メートル/日
水源:旭川
国の登録有形文化財、近代水道百選
岡山市水道局三野浄水場緩速ろ過池

・下関市上下水道局高尾浄水場緩速ろ過池

山口県下関市春日町8-1
通水:1906年(明治39年)
施設能力:13,400立方メートル/日
水源:綾羅木川水系内日第一、第二貯水池
国の登録有形文化財

3 最近築造された新しい緩速ろ過池

・島根県企業局三代浄水場緩速ろ過池

雲南市加茂町三代96-2
通水:2011年(平成23年)
施設能力:35,000 立方メートル/日
水源:斐伊川伏流水