水のアラカルト

緑のダム

「緑のダム」と「人工のダム」について

Q1 水に関する森林のはたらきを教えてください。

A1 水に関係する森林のはたらきには、以下の3つがあるといわれています。

(1)山崩れを防ぐはたらき
森林は木の根によって土が支えられているため、雨が降っても山が崩れずにすみます。

(2)水を貯えるはたらき
木が豊富な山の土は、落ち葉や枯れ木などにより栄養分が豊富で、また、そこに住みつく生物のはたらきにより、穴の多いスポンジのようになっています。このスポンジ状の土は、雨水や雪解け水をゆっくり地中に浸透させ、水を貯えることができます。

(3)水をきれいにするはたらき
 山にしみこんだ雨水は、栄養分の豊富な土に住みつく生物のはたらきにより、ろ過され、きれいになって川に流されます。

緑のダムの働き

Q2 緑のダムとはなんですか?

A2 森林は、山崩れを防ぎ、水を貯え、水をきれいにするはたらきがあるので、人が造ったダムと同じはたらきをするといわれ、「緑のダム」と呼ばれています。

Q3 「緑のダム」で洪水は防げますか?

A3 森林が豊富な山には、雨水を貯えるはたらきがあります。ですが、台風などの洪水時には、山が貯えることができる雨水の量を超えてしまうため、降った雨はほとんど川に流れ出てしまい、洪水を防ぐことはできません。

Q4 「緑のダム」で渇水は防げますか?

A4 森林は、木が呼吸、発育するときに山に貯えた水を使います。雨が何日も降らない渇水時には、山の水分を森林が吸い取ってしまうため、川へ流れ出る水の量はさらに少なくなり、渇水を防ぐことはできません。
一方、人工のダムは、雨水をダムに貯め、渇水時にはダムから水を放流することができるため、川に流れる水の量を調節することができます。
何日も雨が降らない渇水に対応するためには、人工のダムが必要です。

Q5 「人工のダム」は有効ですか?

A5 気象に関する統計データによれば、年間の降水量は、大型の台風が来るような大雨の年と何日も雨が降らない渇水の年と、ばらつきが大きくなっています。さらに、東海地方の降水量は、この100年間に10パーセント以上の減少傾向にあります。
このような異常気象と呼ばれる降雨状況にあっては、緑のダムだけで洪水や渇水を防ぐことはできず、人工のダムが有効になります。


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