財政のあらまし 令和元年度決算(下水道事業)
最終更新日:2020年10月30日
令和元年度決算の概要
《事業の概況》
上下水道局では、令和元年度に上下水道事業を将来にわたって安定的に継続していくための中長期的な経営の基本計画として、「名古屋市上下水道経営プラン2028」(計画期間:令和元年度~令和
10
年度)を策定したところであり、その着実な遂行に努めています。
令和元年度の1日平均処理水量は、前年度に比べて1万
7,794
立方メートル増加し、
120
万
998
立方メートルとなりました。
主要な建設改良事業として、下水道基幹施設については、第2次下水道基幹施設整備計画に基づき、空見スラッジリサイクルセンター第2期施設の整備を引き続き行うとともに、伝馬町水処理センターをはじめとする既存施設の老朽化した設備の改築をすすめました。下水管については、第9次下水管路調査改築計画に基づき、下水管の調査をすすめるとともに、老朽度の高いものから計画的に改築を実施しました。また、地震対策として、重要な下水管の耐震化を優先的にすすめるとともに、液状化想定区域内の重要な下水管に接続するマンホールの浮上防止対策を行いました。このほか、下水管に起因する道路陥没を防止するため、陥没の主な原因となっている取付管について調査・改良工事を実施するとともに、空洞調査に取り組みました。
さらに、令和元年度に改定した名古屋市総合排水計画に基づき、名古屋駅周辺を含む中川運河上流地域などの浸水対策として、名古屋中央雨水調整池や広川ポンプ所などの整備をすすめるとともに、既存施設の改築・更新にあわせたポンプ設備の増強などを実施しました。
また、下水道の未整備地域の解消に向けて、中川区及び港区の庄内川西部地区、守山区の志段味地区並びに緑区の一部地区等の普及促進事業をすすめるとともに、雨天時の処理水質を向上させるため、名城水処理センターの簡易処理高度化施設の整備など合流式下水道の改善を推進し、水環境の向上に努めました。
経営面では、雨水ポンプ所における運転監視拠点の集約化と運転管理業務の委託などにより、引き続き業務の効率化に努め、経営基盤の強化を図りました。
経営収支についてみますと、収入面においては、下水道使用料や雨水処理費負担金等が減少しましたが、支出面においては、維持管理費が増加した一方、企業債の支払利息が減少したことなどにより、当年度純利益は
21
億7千3百万円余を計上しました。
R1損益計算書・貸借対照表(下水)(pdf 58kb)
《収益的収支の概況と貸借対照図》
《令和元年度決算における処理原価および純利益の使途について》
汚水1㎥を処理するのに要した費用は111.62円(消費税等を除く、以下同じ)で、その内訳は以下のとおりでした。
また、1㎥当たり8.43円(総額で21億7千万円余)の純利益を計上することができました。今後、施設の老朽化対策や地震対策など、安心・安全で安定した上下水道事業を維持するために使用します。