名古屋市上下水道局

伊勢湾台風

最終更新日:2022年04月01日

 昭和34(1959)年9月26日紀伊半島を経て東海地方を襲った台風15号は、本市をはじめとして各地に甚大な被害をもたらし、のちに「伊勢湾台風」と名づけられました。本市の被害状況は、り災者総数53万1,317人、死者・行方不明者1,851人、住宅全壊6,166戸、流失家屋1,557戸、金額にして約1,287億円(本市の昭和34年度当初予算額約431億円)でした。
 
 当局の下水道施設についても、7箇所の下水処理場(建設中の2箇所を含む。)、天白汚泥処理場、13箇所のポンプ所のうち、そのほとんどで冠水被害が発生しました。また、濁流にのまれ、ポンプ所に勤務していた職員1人が殉職しました。
 
 そのような被害状況の中、台風被害者の救援救護も急務でしたが、それと並んで環境衛生の観点からも浸水地域の解消が急がれました。
 そこで、各ポンプ所の冠水したモーター類は応急的に温水で洗浄して塩分を抜き、現場で乾燥させたのち、さらにモーターの運転による熱の発生でみずからを乾燥させながら排水作業を行うという方法で、全力をあげて復旧に取り組みました。
 
 9月27日から始まった復旧作業は11月16日までかかり、復旧費として約8億円を要しました。

伊勢湾台風による被害
伊勢湾台風による被害

浸水したポンプ施設
浸水したポンプ施設