財政のあらまし 平成29年度決算(下水道事業)
最終更新日:2024年11月27日
平成29年度決算の概要
《事業の概況》
上下水道局では、5年間の経営計画である中期経営計画「みずプラン32」(計画期間:平成28~32年度)の着実な遂行に努めています。
平成29年度の処理状況については、1日平均処理水量は前年度に比べて3万5,228立方メートル増加し、121万9,070立方メートルとなりました。
平成29年度の主要な建設改良事業として、下水道基幹施設については、下水道基幹施設整備計画に基づき、空見スラッジリサイクルセンター第2期施設の整備や、植田水処理センターの老朽化した設備の改築をすすめました。また、老朽化のため全面改築を行ってきた露橋水処理センターが平成29年9月に稼働しました。下水管については、第8次下水管路調査改築計画に基づき、老朽化した下水管の調査を行い、その結果を踏まえ、緊急性の高い箇所から計画的に改築をすすめるとともに、マンホールの浮上防止対策や、下水管に起因する道路陥没を防止するため、都市機能の集中する名古屋駅周辺等を強化地域に定め重点的に空洞調査等に取り組みました。さらに、東海豪雨や平成20年8月末豪雨などにより著しい浸水被害が集中した地域及び都市機能の集積する地域を対象に、雨水貯留施設やポンプ所の建設等を行う緊急雨水整備事業として、名古屋中央雨水調整池や広川ポンプ所などの整備を引き続きすすめました。
水環境の向上においては、下水道の未整備地域の解消に向けて、中川区及び港区の庄内川西部地区、守山区の志段味地区並びに緑区の一部地区等の普及促進事業をすすめたほか、植田水処理センターの改築に合わせた高度処理施設の整備や、雨天時の処理水質を向上させるため、宝神水処理センター始め3箇所への簡易処理高度化施設の設置など合流式下水道の改善を推進しました。
経営基盤の強化においては、業務の効率化をすすめ職員数の削減を行うとともに、資産の有効活用による収益の確保に取り組みました。
経営収支についてみますと、収入面においては、下水道使用料、雨水処理費負担金等は前年度からほぼ横ばいとなりました。支出面においては、資産減耗費の減少や高利率の企業債が減って支払利息が減少したことなどにより、当年度純利益は35億7千万円余を計上しました。
H29下水道事業損益計算書・貸借対照表(pdf 100kb)
《収益的収支の概況と貸借対照図》
《平成29年度決算における処理原価および純利益の使途について》
汚水1立法メートルを処理するのに要した費用は107.04円(消費税等を除く、以下同じ)で、その内訳は以下のとおりでした。
また、1立法メートル当たり13.84円(総額で35億7千万円余)の純利益を計上することができたため、全額を施設の老朽化対策や地震対策など、必要な施設の改築・更新工事のために活用します。