なごやの水道 歴史探検vol.5~動力は蒸気機関?鍋屋上野浄水場旧第一ポンプ所~
最終更新日:2024年04月18日
名古屋の水道は大正3(1914)年9月に給水を開始しました。 鍋屋上野浄水場旧第一ポンプ所は、水道創設時の大正3(1914)年に完成したポンプ所で、鍋屋上野浄水場でろ過した水道水を、1キロメートルほど南にある標高約50メートルの東山配水場の配水池へ送るためのポンプ設備等を収めるために建設されました。 |
創設時のポンプ所
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当初の計画では、ポンプの動力を蒸気機関としていましたが、電動モータの方が、建設工事費及び将来の維持費も節約することができること、また、火力発電所以外に長良川、木曽川に水力発電所をもつこととなった名古屋電燈株式会社から電力の安定供給が可能となったことから、電動ポンプに設計を変更しました。 その後、浄水場の大規模更新で、新たにポンプ室を設備棟内に設け、平成4(1992)年に移転するまでの78年間、ポンプ所として名古屋の水道を支えてきました。 |
創設時のポンプ所内部
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昭和60(1985)年には全国の水道施設の中から水道史的、技術史的、景観的に特に価値のある施設として「近代水道百選」に選ばれたほか、平成23(2011)年には、「土木学会選奨土木遺産」に認定、平成24(2012)年には、「名古屋市指定有形文化財」に指定されました。 6月2日(日曜日)のなごや水フェスタでは鍋屋上野浄水場を開放し、旧第一ポンプ所内部も見学することができます。近くの天満緑道「水の小径」を歩いて、水の歴史資料館まで足をのばし、給水開始110周年を迎える名古屋の水道の歴史にふれてみてはいかがでしょうか。 |
旧第一ポンプ所
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