名古屋市上下水道局

下水道資源・資産の有効利用

最終更新日:2024年08月05日

下水道には利用可能な資源・資産がたくさんあります。これらの資源・資産を有効に利用することによって、脱炭素・循環型社会の形成、地球環境の保全、まちづくりなどに貢献しています。
 
 

下水道の資源・資産は次のような有効利用をしています

(令和3年度末現在)
資源・資産 用途 実績
処理水 工業用水の原水、修景用水など 年間38,534,393立方メートル
固形燃料化物 石炭等の代替燃料 年間13,721トン製造
汚泥焼却灰 セメント原料など 年間6,534トン 有効利用率:99.8%
熱エネルギー 冷暖房の熱源 名城、堀留、伝馬町、守山、植田、露橋水処理センター
施設上部 公園、グランド、テニスコートなど 植田、打出、露橋水処理センターなど



脱炭素・循環型社会の形成に 汚泥の有効利用

水処理センターで発生する汚泥は、汚泥処理施設に送られます。汚泥処理施設では、汚泥を濃縮・脱水した後、焼却して灰にしたり、乾燥させて固形燃料にしたりしています。

鳴海改良土センターでは、焼却した灰を下水道工事に伴って発生した土に混ぜ、埋め戻しに適した土(改良土)を製造しています。これまで埋め戻しには山砂を使用していましたが、鳴海改良土センターでは1年間に小学校のプール約400杯分の改良土を製造しており、山砂の代わりに改良土を埋め戻し材として使用することで山砂の採取量を減らすことが出来るため、地球環境の保全に貢献しています。

鳴海改良土

鳴海改良土センター


空見スラッジリサイクルセンター下水汚泥固形燃料化施設では、汚泥から固形燃料を製造しています。製造した固形燃料は、バイオマスエネルギーとして石炭などの代わりに使用することができるため、1年間に一般家庭約4,400世帯分の温室効果ガス排出量を削減しています。

また、下水汚泥の肥料利用に対応すべく、固形燃料化物(乾燥汚泥)を「菌体りん酸肥料」に登録しました。下水汚泥の肥料登録を通じ、循環型社会の構築に貢献してまいります。

 

下水汚泥固形燃料化事業の紹介

下水汚泥固形燃料化物の肥料登録~循かん大なごん~について



 

良質な水環境の創出に 下水再生水の有効利用

通常の下水処理よりもさらに高度な処理を行った水を、下水再生水として有効利用しています。水源に乏しい荒子川などに下水再生水を送水することで、水環境の向上に役立っています。この他にも、ささしまライブ24地区のせせらぎの水などに有効利用しており、豊かでうるおいのある水辺空間の創出に貢献しています。


荒子川   
荒子川



 

省エネルギーに 下水熱の有効利用

外気温に比べて、夏冷たく冬温かいという下水の特性を活かして、下水熱を施設の冷暖房用の熱源として有効利用しています。水処理センターでの場内利用のほか、久屋大通公園フラリエや、ささしまライブ24地区でも活用されています。

下水熱の有効利用をすすめることで、エネルギーの使用量を削減し、大気汚染物質の削減や地球温暖化の防止に貢献しています。


ささしまライブ24地区における送水事業イメージ
ささしまライブ24地区における送水事業イメージ


 

 
まちづくりに 上部空間の有効利用  
 

下水道施設の上部は貴重なオープンスペースとなります。施設の上部を市民の憩いの場やレクリエーションの場として提供しています。

植田
植田水処理センター