名古屋市交通局藤が丘工場のご紹介
<名古屋市上下水道110周年特別企画>
上下水道局の職員が、水道水をたくさん使用していただいているお客さまのもとを訪問し、施設の概要や水道水の使用用途についてインタビューした内容をご紹介します!
シリーズ第1弾は、令和4年8月1日で市営交通100周年を迎えた 名古屋市交通局さんが管理されている「藤が丘工場」です。
藤が丘工場は地下鉄東山線の電車の車両基地で、車両整備などのために毎月多くのお水をご使用いただいています。
今回は、普段みなさまが乗っている地下鉄東山線の裏側をご紹介します!
(取材日:令和4年7月20日)
1.名古屋市交通局藤が丘工場について
概要
藤が丘工場は東山線 藤が丘駅にある地下鉄車両の工場です。
ここでは主に車両の整備を実施しており、様々な検査が行われています。
敷地面積は94,441.0平方メートルで、これはバンテリンドームの面積のほぼ2倍です。
工場のほかにも電気、線路を保守するための部署や、研修所などが併設されており、100名以上の職員が働いています。
(東山線の地下鉄車両)
(電車の検査をする検車工場)
東山線の車両
こちらが、みなさまおなじみの東山線を走る電車です。
5050形は平成4年から、N1000形は平成19年から導入されています。
このほか、令和4年8月1日から、22年前に引退した「黄電」を再現した車両も期間限定(令和5年1月までの予定)で走っています。
(再現された黄電の車両)
藤が丘工場には、48編成(1編成に6両)の電車が在籍しており、毎日ここから東山線へ出発しています。
朝のラッシュ時には42編成が駆り出され、残りの電車も点検などでいなくなると、留置線上はがらんとするそうです。
(留置線で休む東山線の地下鉄車両たち)
2.水道水の使用用途について
藤が丘工場では、主に3つの使用用途で水道水をご使用いただいています。
(1)自動車両洗浄装置(洗車機)による洗車
(2)手洗いによる洗車(車両清掃業務の一部)
(3)高圧温水洗浄機などによる部品の洗浄(整備業務の一部)
それでは、順番にご紹介します。
(1)自動車両洗浄装置(洗車機)による洗車
毎日地下を走っている電車には、定期的な清掃が必要です。
藤が丘工場では、自動車両洗浄装置を使用して車体をきれいにしています。
藤が丘工場全体で使用する水道水のうち、約2割が自動車両洗浄装置による洗車で使用されているそうです。
(自動車両洗浄装置)
地下鉄車両は、自動車両洗浄装置の手前で一時停止し、装置の起動を待ってから時速約5kmでゆっくり装置を通ります。
洗浄は、次の順番で行われます。
<1>水を使用した予備洗浄
<2>洗剤の噴射
<3>水を使用した洗浄
藤が丘工場では、1日に12編成(1編成に6両)がこのように洗車されているそうです。
(自動車両洗浄装置を通る地下鉄車両の様子 1)
(自動車両洗浄装置を通る地下鉄車両の様子 2)
(2)手洗いによる洗車(車両清掃業務の一部)
自動車両洗浄装置を通った後は、人の手で、車内と車外の清掃を行います。
車両清掃業務を行う洗車線は駅のホームのようになっていて、水栓と清掃に使用する道具が用意してあります。車両前面の洗車がしやすいように、ホーム上右側には可動式の台座も設置されています。
普段の運転時も高畑駅で簡単な清掃を行っていますが、藤が丘工場では、吊手や荷物棚などお客さまが触る場所を消毒液を用いて清掃するなど、隅から隅までしっかりと清掃を行っています。
藤が丘工場全体で使用する水道水のうち、約1割はこの車両清掃業務で使用されているそうです。
(車両を手洗いしている様子)
(車両清掃に使用する道具など)
(3)高圧温水洗浄機などによる部品の洗浄(整備業務の一部)
地下鉄車両に使用している部品の汚れを落とすため、修車工場内で、高圧温水洗浄機による洗浄作業やお湯を使用した洗浄作業に水道水を使用されています。
取材日には、高圧洗浄機によってきれいにされた車両の台車部分の部品を検査・修繕している様子をみせていただきました。台車部分の部品の洗浄作業は、数年に一度行われる重要部検査・全般検査(車両の動力発生装置や走行装置などの主要部分検査。主要部分を取り外して検査する。)などの際に行っているとのことです。
(高圧温水洗浄機を使用して部品を洗浄している様子)
下の写真は、洗浄後に部品を検査・修繕している様子です。
非常にたくさんの部品がありますが、これらは全て1編成(6両)分の台車の部品だそうです。
(高圧温水洗浄機によって洗浄された検査中の台車部分のパーツ)
(高圧温水洗浄機によって洗浄された検査・修繕中の台車部分のパーツ)
修車工場内では、他にも、車輪の削正作業を見せていただきました。
線路を走っていると、車輪の形状が変化してしまいます。車輪の形状が変化したものを削って、元の形状に戻す作業を車輪削正といいます。定期的に磨かれる車輪は16年ほど使われるそうです。
(車輪の削正作業の様子)
3.最後に・・・
今回は交通局の藤が丘工場をインタビューしてきました。
現在はコロナの影響もあって一時的に中止していますが、藤が丘工場では一般の方の見学も受付しています。
再度受付が始まった際には、ぜひ見学に行ってみてはいかがでしょうか?
また交通局では毎年、小学校4年生から6年生を対象としたハッチ―キッズクラブの会員を募集しています。
入会すると、会員限定のお楽しみ企画に参加できたり、交通局のオリジナルグッズがもらえたりと、嬉しい特典がたくさんあるようです!
募集時期になると交通局からお知らせがありますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
名古屋市交通局関連サイト
名古屋市交通局公式ウェブサイトはこちらから
名古屋市営交通100年祭サイトはこちらから
今回目撃した「なごやの水道水の行方」
上下水道局の職員が、水道水をたくさん使用していただいているお客さまのもとを訪問し、施設の概要や水道水の使用用途についてインタビューした内容をご紹介します!
シリーズ第1弾は、令和4年8月1日で市営交通100周年を迎えた 名古屋市交通局さんが管理されている「藤が丘工場」です。
藤が丘工場は地下鉄東山線の電車の車両基地で、車両整備などのために毎月多くのお水をご使用いただいています。
今回は、普段みなさまが乗っている地下鉄東山線の裏側をご紹介します!
(取材日:令和4年7月20日)
1.名古屋市交通局藤が丘工場について
概要
藤が丘工場は東山線 藤が丘駅にある地下鉄車両の工場です。
ここでは主に車両の整備を実施しており、様々な検査が行われています。
敷地面積は94,441.0平方メートルで、これはバンテリンドームの面積のほぼ2倍です。
工場のほかにも電気、線路を保守するための部署や、研修所などが併設されており、100名以上の職員が働いています。
(東山線の地下鉄車両)
(電車の検査をする検車工場)
東山線の車両
こちらが、みなさまおなじみの東山線を走る電車です。
5050形は平成4年から、N1000形は平成19年から導入されています。
このほか、令和4年8月1日から、22年前に引退した「黄電」を再現した車両も期間限定(令和5年1月までの予定)で走っています。
(再現された黄電の車両)
藤が丘工場には、48編成(1編成に6両)の電車が在籍しており、毎日ここから東山線へ出発しています。
朝のラッシュ時には42編成が駆り出され、残りの電車も点検などでいなくなると、留置線上はがらんとするそうです。
(留置線で休む東山線の地下鉄車両たち)
2.水道水の使用用途について
藤が丘工場では、主に3つの使用用途で水道水をご使用いただいています。
(1)自動車両洗浄装置(洗車機)による洗車
(2)手洗いによる洗車(車両清掃業務の一部)
(3)高圧温水洗浄機などによる部品の洗浄(整備業務の一部)
それでは、順番にご紹介します。
(1)自動車両洗浄装置(洗車機)による洗車
毎日地下を走っている電車には、定期的な清掃が必要です。
藤が丘工場では、自動車両洗浄装置を使用して車体をきれいにしています。
藤が丘工場全体で使用する水道水のうち、約2割が自動車両洗浄装置による洗車で使用されているそうです。
(自動車両洗浄装置)
地下鉄車両は、自動車両洗浄装置の手前で一時停止し、装置の起動を待ってから時速約5kmでゆっくり装置を通ります。
洗浄は、次の順番で行われます。
<1>水を使用した予備洗浄
<2>洗剤の噴射
<3>水を使用した洗浄
藤が丘工場では、1日に12編成(1編成に6両)がこのように洗車されているそうです。
(自動車両洗浄装置を通る地下鉄車両の様子 1)
(自動車両洗浄装置を通る地下鉄車両の様子 2)
(2)手洗いによる洗車(車両清掃業務の一部)
自動車両洗浄装置を通った後は、人の手で、車内と車外の清掃を行います。
車両清掃業務を行う洗車線は駅のホームのようになっていて、水栓と清掃に使用する道具が用意してあります。車両前面の洗車がしやすいように、ホーム上右側には可動式の台座も設置されています。
普段の運転時も高畑駅で簡単な清掃を行っていますが、藤が丘工場では、吊手や荷物棚などお客さまが触る場所を消毒液を用いて清掃するなど、隅から隅までしっかりと清掃を行っています。
藤が丘工場全体で使用する水道水のうち、約1割はこの車両清掃業務で使用されているそうです。
(車両を手洗いしている様子)
(車両清掃に使用する道具など)
(3)高圧温水洗浄機などによる部品の洗浄(整備業務の一部)
地下鉄車両に使用している部品の汚れを落とすため、修車工場内で、高圧温水洗浄機による洗浄作業やお湯を使用した洗浄作業に水道水を使用されています。
取材日には、高圧洗浄機によってきれいにされた車両の台車部分の部品を検査・修繕している様子をみせていただきました。台車部分の部品の洗浄作業は、数年に一度行われる重要部検査・全般検査(車両の動力発生装置や走行装置などの主要部分検査。主要部分を取り外して検査する。)などの際に行っているとのことです。
(高圧温水洗浄機を使用して部品を洗浄している様子)
下の写真は、洗浄後に部品を検査・修繕している様子です。
非常にたくさんの部品がありますが、これらは全て1編成(6両)分の台車の部品だそうです。
(高圧温水洗浄機によって洗浄された検査中の台車部分のパーツ)
(高圧温水洗浄機によって洗浄された検査・修繕中の台車部分のパーツ)
修車工場内では、他にも、車輪の削正作業を見せていただきました。
線路を走っていると、車輪の形状が変化してしまいます。車輪の形状が変化したものを削って、元の形状に戻す作業を車輪削正といいます。定期的に磨かれる車輪は16年ほど使われるそうです。
(車輪の削正作業の様子)
3.最後に・・・
今回は交通局の藤が丘工場をインタビューしてきました。
現在はコロナの影響もあって一時的に中止していますが、藤が丘工場では一般の方の見学も受付しています。
再度受付が始まった際には、ぜひ見学に行ってみてはいかがでしょうか?
また交通局では毎年、小学校4年生から6年生を対象としたハッチ―キッズクラブの会員を募集しています。
入会すると、会員限定のお楽しみ企画に参加できたり、交通局のオリジナルグッズがもらえたりと、嬉しい特典がたくさんあるようです!
募集時期になると交通局からお知らせがありますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
名古屋市交通局関連サイト
名古屋市交通局公式ウェブサイトはこちらから
名古屋市営交通100年祭サイトはこちらから
今回目撃した「なごやの水道水の行方」
地下鉄東山線の車両をピカピカにする洗浄水として活躍! |
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