東山動植物園ー世界のメダカ館のご紹介ー
<名古屋市上下水道110周年特別企画>
上下水道局の職員が、水道水をたくさんご使用いただいているお客さまのもとを訪問し、施設の概要や水道水の使用用途についてインタビューした内容をご紹介します!
シリーズ第5弾は、東山動植物園です!その中でもこの記事では世界のメダカ館についてご紹介します。
その他の記事はこちらから
東山動植物園ー動物園のご紹介ー
東山動植物園ー植物園のご紹介ー
上下水道局の職員が、水道水をたくさんご使用いただいているお客さまのもとを訪問し、施設の概要や水道水の使用用途についてインタビューした内容をご紹介します!
シリーズ第5弾は、東山動植物園です!その中でもこの記事では世界のメダカ館についてご紹介します。
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東山動植物園ー動物園のご紹介ー
東山動植物園ー植物園のご紹介ー
1. 世界のメダカ館について
(1)概要
世界のメダカ館は、北園にある主にメダカの仲間と日本の里山などの自然環境を学ぶことができる水族館です。
失われつつある日本の水辺と、生息数が減少しているメダカに関心を寄せてもらいたいという願いを込めて開館しました。
令和2年にメダカ類の展示充実を目的とした改修を行っており、「メダカの全てが理解できる」水族館となっています。
現在、世界では約40種のメダカが発見されていますが、ここではそのうち30種ほどを飼育し、展示しています。
また世界のメダカ館では、メダカの他にも日本の希少な淡水魚などを展示しています。
なんとここでは国の天然記念物に指定されている淡水魚4種を全て見ることができます!
これらの魚は、自然繁殖の他にも人工授精による繁殖の研究にも取り組んでいるそうです。
このように世界のメダカ館では、メダカや淡水魚をお客さまに見てもらうためだけに飼育しているのではなく、繁殖させることで種を保存するという役割も担っています。
(2)展示されている魚の紹介
それでは世界のメダカ館で実際に展示されている魚を、何種か紹介していきたいと思います。
〇ミナミメダカ
(提供:東山動植物園)
ミナミメダカは日本にいる2種のメダカのうちの1種です。もう1種のキタノメダカと合わせてニホンメダカと呼ばれます。
群れをつくり、田んぼや小川、湿地などに生息しています。
後で説明する名古屋メダカ里親プロジェクトで配布しているメダカも、種としてはこのミナミメダカに当たるそうです。
〇ポプタメダカ
(提供:東山動植物園)
インドネシア共和国のスラウェシ島にあるポソ湖周辺に生息するポプタメダカは、メダカの中で最も大きい種だと言われており、その全長は約14センチメートルもあります。湖の沖合深いところに住んでいますが、その詳しい生態はわかっていません。その大きさから現地では食用として捕獲されているそうです。
〇ティウメダカ
(提供:東山動植物園)
2008年にインドネシア共和国のスラウェシ島のティウ湖で見つかった新種のメダカです。
失われつつある日本の水辺と、生息数が減少しているメダカに関心を寄せてもらいたいという願いを込めて開館しました。
令和2年にメダカ類の展示充実を目的とした改修を行っており、「メダカの全てが理解できる」水族館となっています。
現在、世界では約40種のメダカが発見されていますが、ここではそのうち30種ほどを飼育し、展示しています。
また世界のメダカ館では、メダカの他にも日本の希少な淡水魚などを展示しています。
なんとここでは国の天然記念物に指定されている淡水魚4種を全て見ることができます!
これらの魚は、自然繁殖の他にも人工授精による繁殖の研究にも取り組んでいるそうです。
このように世界のメダカ館では、メダカや淡水魚をお客さまに見てもらうためだけに飼育しているのではなく、繁殖させることで種を保存するという役割も担っています。
(2)展示されている魚の紹介
それでは世界のメダカ館で実際に展示されている魚を、何種か紹介していきたいと思います。
〇ミナミメダカ
(提供:東山動植物園)
ミナミメダカは日本にいる2種のメダカのうちの1種です。もう1種のキタノメダカと合わせてニホンメダカと呼ばれます。
群れをつくり、田んぼや小川、湿地などに生息しています。
後で説明する名古屋メダカ里親プロジェクトで配布しているメダカも、種としてはこのミナミメダカに当たるそうです。
〇ポプタメダカ
(提供:東山動植物園)
インドネシア共和国のスラウェシ島にあるポソ湖周辺に生息するポプタメダカは、メダカの中で最も大きい種だと言われており、その全長は約14センチメートルもあります。湖の沖合深いところに住んでいますが、その詳しい生態はわかっていません。その大きさから現地では食用として捕獲されているそうです。
〇ティウメダカ
(提供:東山動植物園)
2008年にインドネシア共和国のスラウェシ島のティウ湖で見つかった新種のメダカです。
2014年に琉球大学と世界のメダカ館の共同研究により、新種として発表されました。
世界中でもこの水族館だけで見ることができる希少なメダカだそうです。
〇ポロパンチャクスノルマニ
(提供:東山動植物園)
ポロパンチャクスノルマニはカダヤシ目の魚です。目が光っているように見えることから、別名「アメリカンランプアイ」とも呼ばれています。
〇ポロパンチャクスノルマニ
(提供:東山動植物園)
ポロパンチャクスノルマニはカダヤシ目の魚です。目が光っているように見えることから、別名「アメリカンランプアイ」とも呼ばれています。
実際には光っているわけではなく、目の上にある部分が照明などを反射することで、光って見えているそうです。
カダヤシ目は、以前メダカと同じ仲間と考えられていましたが、研究が進み違う仲間であるということが分かっています。
カダヤシ目は、以前メダカと同じ仲間と考えられていましたが、研究が進み違う仲間であるということが分かっています。
世界中に分布しており美しい見た目で観賞魚となっている種も多いそうです。
繁殖力が高くメダカなど在来種を脅かす存在となっていますが、種によっては生息地で絶滅の危機に瀕しているものもいます。
(3)絶滅危惧種について
世界中で多くの動物が絶滅危惧種に指定されていることを、知っている方は多いと思います。
ですが私たちにとって身近な魚であるメダカが、絶滅危惧種であることは、知らない方も多いのではないでしょうか。
例えば先ほど紹介したミナミメダカは、平成11年に環境省のレッドリストで、絶滅の危険が増大している種として、絶滅危惧2類(VU)に分類されています。- またティウメダカは、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでCRに分類されています。
- CRとは絶滅危惧種の3つのカテゴリー(CR、EN、VU)の中で最も絶滅の危険性が高く、極度に高い絶滅のリスクに直面していると考えられています。
先ほど紹介したとおり、ティウメダカは2008年に発見された新種のメダカです。つまり、もしも世界のメダカ館がティウメダカを発見していなかったら、ティウメダカは誰にも見つからないまま絶滅していた可能性もあります。
このように、メダカは今や絶滅の危機に瀕しています。
では、どうして身近な魚であったはずのメダカが、絶滅危惧種になってしまったのでしょうか。
メダカが絶滅危惧種になってしまった原因はいくつかありますが、
・生息地となる田んぼやため池が少なくなった。
・水路のコンクリート化で流れが速くなり、生息や繁殖のできる場所が少なくなった。
・外来種が侵入し、食べられたり生息場所を追われた。
・農薬の使用や生活排水により、水質が悪くなった。
などがあげられます。
そしてなによりも一番の原因は、人々の無関心です。
上に書いたように、田んぼや水路はメダカにとって大切な住処と言えます。
もし人々がメダカにもっと関心を持っていれば、生息地の減少や水質の悪化を止められたのではないでしょうか。
メダカが絶滅危惧種となった原因には、私たち人間の活動が大きく影響しています。
そのことを認識して、メダカの絶滅を防ぐために、私たちにはどんなことができるのかを、ぜひ考えてみてください。
2. 水道の使用用途
世界のメダカ館では館内に約200本の水槽を展示しています。しかし実はバックヤードではその4倍、つまり約800本もの水槽を備え、メダカの種類や成長過程ごとに環境を整えて、繁殖を行っているそうです。
(提供:東山動植物園)
また世界のメダカ館では水槽内の水の入替に対して、独自のシステムを取り入れています。このシステムのおかげで、週に一度のペースで全体の約3分の1程度の水が入れ替わるようになっているそうです。
これら水槽の中に入れている水は、名古屋市上下水道局から給水された水道水をご使用いただいています。
(1日程度置くことで、カルキ抜きを行っています。)
3. 名古屋メダカ里親プロジェクトについて
「名古屋メダカ里親プロジェクト」とは、名古屋市内の小中学生を対象に、動物園の種の保存を体験してもらう環境教育イベントです。
希望する参加者に対して、平和公園で約80年前に採取されたメダカの子孫である「名古屋メダカ」を10匹配布しています。
その後、各家庭でメダカの飼育や繁殖に取り組んでもらい、ふえたメダカは飼育記録を記載したノートと共に返還してもらうそうです。
(提供:東山動植物園)
世界のメダカ館では「名古屋メダカ里親プロジェクト」の参加者を毎年募集しています。(令和5年度の募集は終了しました。)
興味のある方は、ぜひ調べてみてください!
4. まとめ
今回は東山動植物園内にある世界のメダカ館をインタビューさせていただきました!
私は今までいわゆる日本のメダカしか見たことがなかったので、大きいメダカや特徴的な色のメダカを見ることができて、とても面白かったです。
またメダカの生態やマイクロプラスチックなどの環境問題についても知ることができるので、大人にも勉強になる施設だと感じました。
この記事を読んで世界のメダカ館に興味を持っていただけた方は、ぜひ下記のリンクを確認してみてください!
東山動植物園のオフィシャルブログはこちら
(外部リンクに移動します。)
(提供:東山動植物園)
また世界のメダカ館では水槽内の水の入替に対して、独自のシステムを取り入れています。このシステムのおかげで、週に一度のペースで全体の約3分の1程度の水が入れ替わるようになっているそうです。
これら水槽の中に入れている水は、名古屋市上下水道局から給水された水道水をご使用いただいています。
(1日程度置くことで、カルキ抜きを行っています。)
3. 名古屋メダカ里親プロジェクトについて
「名古屋メダカ里親プロジェクト」とは、名古屋市内の小中学生を対象に、動物園の種の保存を体験してもらう環境教育イベントです。
希望する参加者に対して、平和公園で約80年前に採取されたメダカの子孫である「名古屋メダカ」を10匹配布しています。
その後、各家庭でメダカの飼育や繁殖に取り組んでもらい、ふえたメダカは飼育記録を記載したノートと共に返還してもらうそうです。
(提供:東山動植物園)
世界のメダカ館では「名古屋メダカ里親プロジェクト」の参加者を毎年募集しています。(令和5年度の募集は終了しました。)
興味のある方は、ぜひ調べてみてください!
4. まとめ
今回は東山動植物園内にある世界のメダカ館をインタビューさせていただきました!
私は今までいわゆる日本のメダカしか見たことがなかったので、大きいメダカや特徴的な色のメダカを見ることができて、とても面白かったです。
またメダカの生態やマイクロプラスチックなどの環境問題についても知ることができるので、大人にも勉強になる施設だと感じました。
この記事を読んで世界のメダカ館に興味を持っていただけた方は、ぜひ下記のリンクを確認してみてください!
東山動植物園のオフィシャルブログはこちら
(外部リンクに移動します。)