Lang.

つかめる水(Ooho!)を作ろう~part.2仕組み~

さて、part.1では、Ooho!の作り方について説明しましたが、作ってみた方はうまくできたでしょうか?

(「part.1」はこちらからご覧ください。)

今回は、膜ができる仕組みについて詳しく説明しようと思います。
化学の構造式やイオンなど、ちょっと難しい話になりますが、興味がある方は是非みてみてくださいね。

それでは早速、Aの溶液で使ったアルギン酸ナトリウムの化学構造をみてみましょう。

化学構造(アルギン酸ナトリウム)

なんだか細長くてぐねぐねしているのが分かりますか?
アルギン酸ナトリウムとは、海藻の褐藻類の一部に含まれる食物繊維の一種で、海藻のぬめぬめしたところから取れる成分です。

このアルギン酸ナトリウムを、水に溶かすと(Aの溶液)、電離してイオンになります。

化学構造(電離したアルギン酸ナトリウム)

次に、Bの溶液について見てみると、乳酸カルシウムも水に溶かすと同じように電離してイオンになります。

化学構造(電離した乳酸カルシウム)

さて、このBの溶液の中に、さっきのAの溶液を入れると、どうなるでしょう??
ここで重要なのが、カルシウムイオン(Ca2+)が、2価の陽イオンであるということです!!

カルシウムイオン(イメージ)

2価の陽イオンということは、この図でいうと、2つ手が空いている状態です。物質として安定するには、どちらの手も繋がなければいけません。

なので、

アルギン酸ナトリウムとカルシウムイオン

こうやって、手を繋ぎたくなってしまうんです。アルギン酸の繊維が、カルシウムによってくっついた状態です。

これが、ず――――――っと繋がっていくことで…

膜の構造

このように膜になっていくのが分かります。

さらに、時間がたてばカルシウムイオンがどんどん入りこんでいって、

分厚くなった膜の構造

膜が分厚くなっていくんです。

仕組みについて、分かりましたか?

もし、実験をしてうまくいかない場合は、仕組みを思い出しながら、A、Bどっちの溶液の濃度を変えればいいか、考えてみてくださいね。

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